”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”パピヨン”(73年)

イメージ 1制作されたのは73年、もうクラシック・シネマとして分類されても良いかな、。この映画には結構思い入れがある、、テアトル・東京と言う京橋にあったシネラマ上映館で前売り券に確か1,500円だったと思うが払い席に白いカバーの掛かった指定席で観戦した事を覚えている。
 
高校時代の友人と彼の彼女と一緒、、”オマエも誰か連れて来いよ”と言われ悩んだ末に○○さんを連れて行ったんだったっけ。
 
このポスターは公開時のオリジナルだった。後年ビデオ化された折に下記のポスターに変わってしまったのだが映画は2時間31分の長編作。脱獄を主題にした内容にこりゃ彼女と見に行く映画じゃなかったかな?と思ったがもう後の祭り、、。
 
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結構きわどい描写がありしばし目を覆う、、それに緊迫のシーンの連続、、とてもデートに誘う映画じゃなかった、案の定選定を疑われたのか彼女とはこれっきりだったし、、。
 
この映画、実はちゃんと原作がある。フランスのアンリ・シャリエールが自分の過酷な獄中生活を綴り70年にはベストセラーとなったもので彼の役、”パピヨン”をスティーブ・マックイーンが演じ、親友のデガをダスティン・ホフマンが演じている。
 
そのパピヨンは元から悪行を重ねるケチなこそ泥なのだが売春宿の用心棒を殺害した罪で島送りに、、デガは有名な贋作作りの名人で此方もやはり長期の島送りになってしまう。二人が出会うのはフランス領、ギアナ(南米)に送り込まれる船中、分厚いメガネをかけたひ弱そうなデガの用心棒として”守ってやるから金を出せ”と近づいたパピオン、そこから二人の数奇な運命が始まる。最ももう長期に監獄行きなのでそれ自体が数奇な運命なのだが、、。
 
パピヨンは隙を見ちゃ脱出を考えている、、この辺りは”大脱走”のヒルツを思い出す、、映画の内容は75%以上は事実だ、と後年ベネズエラに落ち着いたアンリ・シャリエールが後述しているそうだがご本人は撮影中にスティーブ・マックイーンと会う機会があったものの同年、僅か66歳で亡くなっている。
 
何回も繰り返し見たくなるような映画ではないのだがやはり主役の二人、(メークも凝っている)に引っ張られ最後までぐいぐいと見終わってしまう秀作だ。過酷な運命を跳ね除け最後に”ざまあみろい、オレは自由だ~!”とパピオンが叫ぶシーンには思わず胸が熱くなる、、。