”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

ハイヨー、シルバー!&キモサベ?

アメリカのテレビ番組で育った世代にはこのセリフは懐かしい。そのオリジナルのセリフとテーマ音楽の”ウィリアムテル序曲”は映画の終盤に使われていて思わず子供心に覚えていたのとそっくりな画面構成で懐かしさに喝采をあげるのだが、、、映画はあの”ローン・レンジャー”(13年)である。テレビ番組の劇場用リメイクと言ったら良いのだろうか、、。
 
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実はこのテキサスのローンレンジャー(保安官)は過去に何回も映画化されておりすべてフラン・ストライカーと言う人の原作が基になっている。今回の映画化はデイズニーが制作、主役をどちらかと言うとジョニー・デェップが演じたトントに移行させている。そして監督はゴア・ヴァービンスキで”パイカリ”を撮っている人、其処まで判っていればどんな映画になっているのかは想像出来たのだが、、何も知らずにお金を払っちまった、、、。
 
出だしはタイトルバックに1938年のサンフランシスコとある、、えっ、それじゃもう西部劇の時代は終わっているのでは、、すると導入部は”ナイト・ミュージアム”(06年)そっくりの設定に。剥製だったトントがマスクを着けたカウボーイ姿の少年に語りかけるスタイルでローン・レンジャーの活躍が2時間半の長きに渡って描かれていくと言う事になる、。
 
 
イメージ 2今、売り出し中の若手ナンバーワンで現在はやはりテレビドラマシリーズ、”0011ナポレオン・ソロ”で主役の相棒、イリヤ・クリアキンを演じているそうな。詳細を見たら何と1.96mの巨漢、それじゃジョニーが小さく見えるハズだ、、。初代のクリアキンはデイビット・マッカラム、金髪だったがそんなに大きくはなかったな、すると今度はトントが演じたようにクリアキンが主役かな?
 
肝心の映画のほうは列車の貨物室で護送中の極悪人、ブッチ(ウィリアム・フィッチナー)とトント、それに客室に乗り合わせたジョン(後にローン・レンジャー)、そのブッチ奪還に彼の仲間が奇襲攻撃を仕掛けて来るところで幕を開ける。のっけからアクションシーンの連続、列車を使った派手なシーンだがどうもユーモアな雰囲気なのが気になる。やはり”カリブの海賊”の雰囲気、と言うかデイズニーの手法と言うか、、。
 
この映画もご他聞にもれず続編の予感がプンプン、、でも死んでいるハズのトントがよぼよぼ姿で荒野を去って行く場面がタイトル・バックに流れるのだが続編ありとしたら一体そこからどうするのか、、肝心のローン・レンジャーはさあこれから悪を倒す正義の味方風な終わり方で”ハイヨー・シルバー”と言いつつ兄嫁とその息子のもとを去って行くのだが、、。
 
そりゃ主役は撃たれても死なないし矢が刺さっても抜けばもう傷口はなくなっている、、と言うのもインディアンのお呪いだからどうでも良いのだが、そんな設定だと今度は見ているほうもどうでも良くなってしまうんだな、、、。そんなで実はこの極悪人のブッチの兄貴は町の有力者で鉄道を敷く事で銀の鉱山から大量の銀塊を運び出す計画を立てていたり、ジョンの兄貴だったテキサス・レンジャーがブッチに惨殺されたりで激しい展開が続く。デイズニーの映画では喫煙シーンはご法度になったのだがこの映画では結構殺されるシーンや血だらけのシーンも満載されているのは予想外だった、、。
 
何時だったか確かこのデイズニー社の映画製作の幹部が”今の大衆は中身よりアクションを求めている”と公言していたのを思い出した、まさにそれを地で行った映画かな?こんな派手は展開にもかかわらず途中では暫く遠くを漂っていたからな、まあ激しく忙しい金曜日だったので無理もない、こんな週末の終わり方はダメだ、、そうじゃなくても色々あった月末を引きずる訳にはいかん、、では今日はこれから口直しに”The Butler”を映画館へ見にいくど~、、、”ハイヨー・シルバー”、、、この白馬はオスカー賞もんの演技だった、、それが救い。