”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”終戦のエンペラー”(12年)

CMでの宇宙人役がすっかり板についてしまったがダグラス・マッカーサー元帥を演じたのがトミー・リー・ジョーンズ、だが残念なことにオーストラリアでは劇場公開もされずDVD化もスルー、有線でも配信されずすっかり忘れられてしまった。ハリウッド映画とは言っても制作に日本が関与していると”日本映画”とみなされているのか、。
 
でも制作に日本が関与してないと日本人が見るに耐えないモノになりかねないしアメリカ人好みで作るとそれこそ我々には不愉快な場面の連続、、今回の題材に関してはこれは何としても日本の制作者が関わらないととても日本では上映出来ないだろう。
 
イメージ 1原作になっているのは 『陛下をお救いなさいまし 河井道とボナー・フェラーズ』 なのだが映画はマッカーサーが厚木飛行場へ降り立つところから始まる。そして信頼する部下、フェラーズに昭和天皇が如何に戦争に関わっていたのか、戦犯として裁けるのか、、10日間で調べ上げろと命じる。
 
戦後焼け野原の東京、そしてGHQの本部が置かれた皇居前にある明治生命館、(旧第一生命館)流石に焼け野原の記憶はないのだがこの明治生命館は今もあるし現役の頃は毎日のように傍を通ったり何度なく館内にも入った事がある。この同じ階段をマッカーサーも上り下りしていたんだと思ったものだ、。
 
映画はこの短い10日間に集約されていてフェラーズ(マッシュー・フォックス)が孤軍奮闘するお話。日本人女性の恋人がいたと言うのはフィクションらしいが戦前恋仲だった彼女を探して駆け回るところや彼女の叔父さん叔母さん役に西田敏行桃井かおりが扮している。
 
イメージ 2
 
これは本物のダグラス・マッカーサー元帥。トミー・リー・ジョーンズとはちょっと印象が違わないかな、、確か2m近い長身だったと聞いた事があるのだが、。
 
イメージ 3コーンパイプを咥えていりゃ良いってもんじゃないが此方右の写真はグレゴリー・ペックが77年にマッカーサーを演じた時だ。
 
顔だけの印象からいくとブルース・ウィリスが一番似てないかな、、背丈やその全体の印象はジェームス・クロムウェルが近いのだがもうお年だし、、。
 
イメージ 4
そして今回の映画のトミー・リー・ジョーンズさん、、まあパイプとサングラスがあれば誰でも良いかな、。
 
映画のほうは日本の観客を意識して制作された事が判る。恋人探しの挿話はあるがマッカーサーは戦後の日本を復興させるのが一番の目的、しかしワシントンではこの戦争の代価を昭和天皇に認めさせたい、そこに今度は時期アメリカ大統領候補に立候補したいと言う個人的な思惑もあり着任するなり苦悩する、、その苦悩を全部フェラーズに押し付けているのだが、、。
 
フェラーズは日本贔屓だがそれでも何処を調査しても天皇関与の証拠が出て来ない、っで時間切れ寸前、苦悩して書いた報告書をマッカーサーに提出、その結果、マッカーサーの命により天皇との会談が用意される。昭和天皇役は片岡孝太郎、少ない出番だがこの映画最大の焦点である”お言葉”により深く感銘を受けるダグラス・マッカーサー、、扉の影から見守るフェラーズ、、そして映画はジ・エンドとなる。
 
最後まで見てどうもデジャブ、、じゃないが映画自体の雰囲気に何処かで接した事があるような、、調べたら案の定、この映画に深く関わっている日本人プロデューサーがいた。その人が;
 
イメージ 5
 
 
キャスティングディレクター・演出家・作詞家・映画監督
5歳からカナダで過ごし、16歳で帰国。ICU国際基督教大学)にて 言語学を専攻。卒業後渡米し、ニューヨークの演劇専門学校ネイバ ーフッド・プレイハウスで演劇を学ぶ。
帰国後、演出家・作詞家として活動。英会話教育にも力を入れ、英 会話教室MLSを設立。更に企画制作会社(株)UPSを設立し、1998年 にはアップスアカデミーを設立し芸術監督に就任、国際的に活躍で きる俳優の育成を目指す。
近年はキャスティングディレクターとしてハリウッド映画、「ラス トサムライ」「SAYURI」「BABEL」「ラーメンガール」などに参加。
と言うことですべて納得、、何でも宮内省職員として働いていた関屋貞三郎を祖父に持つ奈良橋は子供の頃から戦中戦後の事について祖父から聞いており、その影響でさまざまな資料を調べる中でボナー・フェラーズに目を留め本企画を立ち上げると、日本にいた経験もあるデヴィッド・クラスに持ち込む。by ウィキ
 
でありました。道理で”サユリ”のキャスティングは??だったがやはりこんな人がいないと日本人が違和感なく見れる映画が作れないって事になるのか、、これからもハリウッド映画として日本人がビックリしない企画、演出、配役をお願いします。同世代の日本人女性がこうして縁の下の力持ちとして映画界で活躍しているのを見るのは嬉しいじゃないですか、、今日から彼女のブログのフォロワーです、、ヨロシク、単純だね~、オレも。
 
 
 
 
 
 
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
にほん映画村」に参加しています:もし気が向いたらクリックお願いします♪。