原題は”The Greatest"と言うのだが遂に最後まで”ナンでそんなタイトル?”と言う疑問がついて回った。
普通見ている途中に”なるほどな~”とか”こりゃ巧いタイトルじゃん”と思わず唸る事も多いのだがコイツはダメだよ、、最後まで。そんなタイトルの原作でもあるのかと調べたのだがどうも映画用に書き下ろされたモノなので原作のタイトルをそのまま無理やり引っ張って来たのとは違うような、。
原題がこれじゃしょうがないのか邦題がこれ又、メッチャひどいよ、、そのまま”グレイテスト”だと、、何やらプロレスの試合を映画化したみたいでこれじゃ絶対に映画館には行かないぜ、、道理で日本国内じゃ劇場公開もされていない。
主演は元ジェームス・ボンド役のピアース・ブロスナン、それに奥さんがスーザン・サランドン、そして息子の恋人にケリー・マリガン、、この配役なら映画ファンならずとも見たくなってもおかしくないのだが、、。更にストーリーは大学生の息子を交通事故で亡くし途方に暮れるアレンとグレース夫妻(P.ブロスナンとS.サランドン)、葬儀も終わって暫くすると突然ローズ(C.マリガン)が訪ねて来る。ローズは母親とも疎遠、父親も親戚もなく孤独で身寄りがないのだが何処へも行くあてがなくやむ無くアレンとグレース夫婦家へ、、アレンが事情を聞くと息子だったベネットの子供を身ごもっている、。そんな出だしで”家族の絆”、”一家の再構築”が大きなテーマだ。
確かに重いテーマだが映画はアレンの苦悩や、、理数系の大学教授、、残った次男が海に入って出て来ないと心配でいたたまれないし不眠症が続いている場面を丁寧に描いている。一方のグレースは事故で追突した側の運転手が昏睡状態なのだが、その病院の枕元で夜を明かす毎日、どうしても息子がどうやって息を引き取ったのかを知りたい。次男は自堕落な生活、、とそんな家族がバラバラになっている様子が克明に描かれていく。其処へやって来たローズに全員が戸惑うばかり、グレースは”本当に息子の子供なの?”と問い詰める始末、恐らく日本で制作されても同じような展開になるのではないかと思うのだが若い恋人同志を軸に若者向けの映画にせずピアース&スーザンの二人の苦悩を前面に押し出した大人の鑑賞に耐える映画に仕上がっている。
監督と脚本を担当したのはシャナ・フェスタと言うカリフォルニア生まれの女流監督、女性らしいタッチでスーザンの苦悩を描いているのだが、、、、実に惜しい。見事、ライト前にゴロで抜けるヒットを放ちながらランナーが欲張って二塁へ滑り込み、、右翼からのダイレクト返球で間一髪”アウト”みたいな映画だった。タイトルは最初っから空振りの三球三振ですが、、恐らく編集次第では☆を二つくらい増やせたかも知れない。そうすれば日本でも上映されていたのか、、、邦題は”それでも夜は明ける”、、あっ、そんなのあったな、、じゃ”ブルワー家の苦難”、、、これじゃオカルトか、、じゃ”ある夏の贈りもの”、、、どうです?この邦題なら見たくなるでしょ??今からでも遅くない邦題を改題してWOWOWに売り込んだらどうでしょう、、。
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