”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”プリズナーズ”(13年)

めっちゃ暑かった40度が去って一挙に30度へ、、それでも暑いのだが10度の差があると大分楽だ。賃貸募集の広告にも看板にも反応がないのでもうすっかり自棄気味、来れるもんなら来てみろ、、の心境ですっかり開き直っている。それにしても相変わらずの自炊生活、、昨晩は頂いたミートローフにスライスしたポテトを添えてガーリック・ブレッドでおしまい、、カロリー補給にはビール2本、ザッツオール。
 
そして見始めた映画がこれ、、、
 
イメージ 1邦題は原題をそのままカタカナ化、”プリズナーズ”とちゃんと最後に”ズ”が付いて複数になっていた。このタイトル、すぐに思い出すのは砂漠の戦闘でローレンスが”ノー プリズナー!!”と叫んで先頭に立ち敵陣へ攻め入った名場面を思い出す。
 
映画は主演にヒュー・ジャックマン、刑事役にジェイク・ギレンホール、、監督はカナダ人のデニス・ヴィルヌーブ。日本では今年の5月に劇場公開されたらしい。ジャンルとしてはミステリー、、犯罪捜査ものになるのだがこりゃすこぶる付きの秀作じゃないか。
 
舞台はアメリカの中西部、ロケはジョージア州らしいのだが雰囲気はもっと寒い地域、カナダに近い雰囲気の小さな街。その街に四人家族で住むケラー(H・ジャックマン)は近くの友人宅で感謝祭を祝う、、その友人宅で飲んで騒いでいるのだが気がつくと6歳の娘と友人宅の仲良しさんも何処にもいない、、。
 
自宅へ戻ったり近所を探したりするのだが全く手掛かりなし、長男が一緒にいた時にキャラバン車が近所の公道に停まっていた事を思い出し警察にも通報する。そして登場するのが刑事ロキ(J・ギレンホール)だ。早速このキャラバン車を手配し捜索を指揮するのだが、、。
 
此処までは一気、、に見せる。緊迫感が何とも言えず素晴らしい、、これは住宅やその環境、そして俳優さんたちの演技がとても自然ですぐその辺りで実際に起こっているような錯覚を抱かせる演出の良さだろう。ともすれば住宅が立派過ぎたり環境も何処か別世界が多いのだが監督はあくまで実社会に近い超リアル設定でお話は進んで行く。調べたら原作がある訳ではなくこの映画用に書き下ろされたストーリーらしい。
 
突然幼い子供が失踪したら親はどうするか、、一方の強いパパをケラーが、、もう一人の娘のパパ、フランクリン(テレンス・ハワード)とママ役のナンシー(ヴィオラデイビス)が弱くて何も出来ずにオロオロするしかない両親を好対照に演じている。
 
必死な警察の努力で先のキャラバン車を発見、逃走しようとするそのキャンピング・カーを追い詰める。運転していたのはアレックスと言う若者だが拘束してもどうも挙動不審だ、、刑事ロキが長時間取り調べをするのだが知能指数がどうも10歳児と同程度だと判明する。
 
更には一体子供たちは何処へ行ったのか、誰がそんな事をしたのか、、ミステリーの要素が満載です。アンジョリーナが失踪した子供を探す映画”チェンジリング”に似た雰囲気はあるものの強いケラー・パパは強い信念の元に自分なりの手段を取る事にする。
 
これ以上書いちゃうとネタもろバレになっちゃうのでこの辺りでやめますが、、以降、法を自分の手にしようとするケラー、、あくまで捜査は法に則り慎重にする派の刑事ロキとの対立が中軸に、、犯人探しも含め2時間超えの緊迫ドラマの展開です。ちゃんと最後までみないとこのタイトルの意味も判りませんよ、。ヒュー・ジャックマンも指から爪が伸びてくる不死身な役柄よりもこんな映画の方が断然良いのだが、、、ジェイク・ギレンホールもすっかり見直しちまったよ。
 
アメリカでは公開時に週間売上トップに躍り出たとか、、やはり観客の目線がとても高い。残念ながら日本ではこの手の映画が収益トップに躍り出る事はあり得ないだろう、、。これは別にワタシだけが感じた事ではないのでその”証拠”を、、以下シネマトゥデイから、記事の抜粋です;
 
その通り。この「プリズナーズ」、とにかくストーリーが滅法面白い。広い意味ではサイコスリラーに分類することも可能なのだが、その面白さと緻密なサスペンスと作品の風格は、同ジャンルにおける90年代以降のエポックメイキングな作品、たとえば「羊たちの沈黙」や「セブン」や「殺人の追憶」といった傑作群に匹敵する。その上で、ヒュー・ジャックマンジェイク・ギレンホール、二人のスターアクターがキャリア最高の演技を披露する濃密なヒューマンドラマである本作は、観客の一人一人に次のような重い問いを投げかけてくる。「もし最愛の子供が誰かに誘拐されたとしたら、あなたはどうするか?」。
 
これは映画館でシニア料金じゃなく、一般料金を払って見ても良かったかな。野球でいけば7回の裏、、2アウト満塁でバッター・ボックスには自軍の投手、何せ此処まで完投ペースだしピンチヒッターは送りたくない、、でも2点差は今のうちに挽回したい、、そんな場面で外角低めのスライダー、、思い切り振り抜いた打球は前進守備のセンターの頭上を超えてフェンスまで転々と、、、一挙に一塁からもランナーが生還と言う会心の映画でありました。
 
 
 
 
 
 
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