トム・リプリーと言えば映画ファンのみならず推理小説好きにはピンと来る名前だ、。肝心の命名者はパトリシア・ハイスミスさん、、長い間、この人はてっきりフランスか何処かヨーロッパに生まれ、ずっと腰を据えて執筆活動を続けていたのだとばかり思っていたが実はれっきとしたアメリカ人で1921年、テキサスに生まれている。
この02年に発表された”何も眼には触れない”(勝手な訳)では表紙に登場したがこの推理小説作家がかの”太陽がいっぱい”(60年)の原作者である。長編小説ではトム・リプリーを主演に据えた犯罪モノが5作品出版されているのだがその全てが映画化されている。
勿論一番有名なのが”太陽がいっぱい”でこの原題は実は”The Telented Mr. Ripley”、後年99年に同名でリメイクされたのだがその時リプリーを演じたのがマット・デイモンだった。アラン・ドロン版はそのフランス語のタイトルが一人歩きをしてしまいずっとフランス語の”Plein Soleil"が原作だと信じているファンも多い。
この02年度版マルコヴィッチ・リプリーをさっき見たのだがやはり最初のイメージが強すぎてこのおっちゃんがトム・リプリーとは俄かに信じられない、、、。イタリアで豪華な暮らしをするリプリーがひょんな事から又、犯罪に手を染めベルリンを根城にする暗黒街のボスと一戦を交えると言うお話し。
そして今度はロンドンへ飛び”Ripley Under Ground"(05年)
でリプリーを演じたのはバリー・ペパーである。
どれも推理小説としてはトップクラスのプロットだし出来なのだがやはり映像化となると、、オリジナルの”太陽がいっぱい”がその全てのよいところ獲りだろう、、、やはりあの時代、あの音楽、そして監督、配役とどれを取っても他のトム・リプリーが束になってかかっても叶わない、、。
このラストシーン、、シェリーを飲みながら砂浜で寛ぐリプリー、、貧しくて教養もないチンピラ時代を過ごしやっとの思いで完全犯罪をやり遂げ現金も恋人も手に入れ、、さて次はどうするべぇ~、、と太陽に身を任せる時間。このすぐ後にカフェのおばちゃんに”リプリーさ~ん、、電話ですよっ!”と呼ばれるとは、、、そして衝撃のラストシーンへ、、やっぱりこりゃアラン・ドロンっきゃ出来ない、、イヤ他の人がやっちゃダメでしょ???そんな結果で折角2時間も画面を見ていたのだが何の事はない、アラン・ドロンを思い出させる結果になってしまった、、、。
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