”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”マイ・オールド・レディ”(14年)

もうクリスマス間近の日曜日の午後は管理人不在でも誰からも文句は出るまい、、そこで映画館へ直行。他に直行出来る場所はマックのドライブ・スルーくらいっきゃないし、、。そこでちゃんとシニア料金、8ドルを払って館内へ、もう封切りされてから大分経過するので空いているだろうとタカをくくっていたら日曜の午後には同じ志のじいちゃん、ばあちゃんで場内は満員とは言わないが結構入っている。そして見た映画が”マイ・オールド・レディ”、原題は”My Old Lady”だ。
 
イメージ 1主演の”オールド・レディ”にマギー・スミス、そしてケヴィン・クラインクリスティン・スコット・トーマスで舞台劇を思わせる内容の映画だった。
 
主役のマティアス(K.クライン)が父親から相続したアパートを売却する積もりでパリを訪れる、、。うん、こりゃ同じ設定の映画があったぞ、、それは”プロヴァンスの贈り物”(06年)と言ってやはりパリ郊外のお屋敷を相続したマックス(ラッセル・クロウ)がロンドンから駆けつける想定だった。さては同じ設定かな??
 
此方はその相続したのが”アパート”とは言っても大きなお屋敷、確かに部屋が沢山あり店子を入れて家賃を得る事は可能だがそんな展開にはならない、、、しかもその一室にはマチルダ(M.スミス)が居住している、、しかも父親から”生涯居住権”なるものを与えられておりおいそれとは追い出せない。しかも自分が相続したにもかかわらず彼女に生涯家賃相当の援助をしないとならない、、。こりゃ困ったマティアス、、しかも娘のクロエ(C.Sトーマス)まで同居しているじゃないか、、、。そんな展開、、あっちの”プロヴァンス、、”の方は相続したお屋敷の隣接地にはワイン畑がありその管理人をやっているご夫婦が売らないで欲しいとマックスに言い寄る展開だった、。
 
同じフランスが舞台でも此方はパリの街角やアパートのセット、これらが微妙に混じりパリの魅力をふんだんに見せてくれる。やはりパリは写真になる、、イヤ映画としての背景には絶好だ。セーヌ河畔(多分)から古い町並み、それに街角のカフェから通行人まで、、様になる。そんなマティアスは元アル中との設定だし離婚を繰り返し今は無一文、、何とか早くこの相続した屋敷を処分してアメリカへ帰りたい、、一方のマチルダとクロエ母娘はこのまま静かに今まで通りの生活を送りたい、、それにマチルダはもう92歳と高齢だ。
 
お話はこれからが核心部分へ、、どうもマチルダはマティアスの父親の愛人だったようだ、、このお屋敷も実はマチルダ一家が所有していたものを45年前にマティアスの父親へ資産運用を目的に売却していたらしいと判る。それにマティアスの母親は彼が20歳の時、ニューヨークの自宅で、しかも息子の目の前で拳銃自殺を遂げている事が酔っ払ったマティアスの口から明かされる。するとクロエの父親は一体誰なのか??マチルダと彼の父親の関係を苦にして自殺をしたのか、、クロエは父親への想いが余りなく、愛情を受けて育った記憶が欠落している、、そんな展開でちょっとお話はコメディタッチとは言いつつ全く180度違う方向へ進んで行く、、。
 
どうしても映画中途から先の”プロヴァンス、、”と比較してしまう。あっちは死んだオヤジさんがアルバート・フィニー、、幼馴染で恋に落ちる相手がマリオン・コルティアール、、監督はリドリー・スコットだった、、。まあ比較するなと言われても此処まで状況が似ているとな~、、何れもフランスの田舎とパリ市内の違いはあっても魅力満点、風光明媚なフランスが舞台だったし、。
 
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此方の”ブロヴアンス、、”は限りなく好きな一作なので比較しちゃ可哀相だが、、でもやはり比較しちまう、、。その設定、内容に脚本や音楽、それに結末やそれに至る道程、、圧勝かな??”オールド・レディ”には申し訳ないないがやはりマギー・スミスさんの熱演と配役陣の活躍だけじゃ勝てないぜ、、舞台設定はどちらも甲乙つけがたいだけにあとひと押しが足りなかった、、、。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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