”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”スターレット”(12年)

どうにも不思議な映画を見てしまった、、タイトルは”スターレット”(原題はそのまま”Starlet")で主演はドリー・ヘミングウェイ、、母親がマリエルでその父親があの、文豪ヘミングウェイなのでひ孫って事になる。これだけの理由で映画に飛びつくってのもヘンな理由なのだが、、。


イメージ 1そしてこのタイトル、てっきり主演の彼女の役名だと思ったらナンの事はない愛犬の名前だった、、しかも女性名詞だって言うのにワンはオスだ。

背景は最初オーストラリアっぽいかな、、と出て来る町並み、車のナンバープレートやら運転席の位置に目を凝らしていたら何の事はないロス・アンジェルスの郊外だった。21歳のジェーンはプータローらしい、決まった職もなく友人カップルと同居中、でもなかなか立派なアパートだ。

そんなジェーンの愛犬、スターレットは何時も何処へ行くのも一緒、ある日車で近所のガレージセールを見て回る、、途中老婆が売っていた”魔法瓶”が気に入り花を活けるのに良いとばかり数ドル払って買ってくる。

アパートへ帰り、花を入れるのだが底に何かが詰まっているようで入らない、不審に思い逆さまにしてみると水と一緒に出てきたのはキツく巻いた、現金の束。ドライヤーで乾かし並べて見ると全部100ドル札、それが10束以上あるって事は万単位で現金がこの”魔法瓶”に隠されていたって事になる。

その魔法瓶を売ってくれた婆さん、サディーを訪ねるのだがそっけない返事、”売ったものは返金はしないよ、、”と取り付く島もない。しかし人の良いジェーンは気になってしょうがない、、再度サディーに会いに行くが先方は不審がって中にも入れてくれない。

そんな展開から不思議な二人の関係がスタートする、、。途中でジェーンや同居しているカップルがやっている仕事も判明するのだがこれがビックリ、何と全員がポルノ映画で生計を立てている、、制作する側の人間がボスで彼らは”演技する側”、、きわどい描写もあるにはあるが映画の流れとは関係なくサディーとは毎週ビンゴ大会へ出たり、スーパーへの買い物を付き合ったりと親密ぶりはもう孫と祖母の関係だ。

こうなったらさてどうやって締めくくるのか、、監督のお手並み拝見と思いきやストーリーはあっけない方向へ、、。スターレットの出番が準備されていた、、ジェーンが”仕事”で汗をかいている最中にクロゼットのブーツに隠した現金を咥えて出て来ちまった、、、まあそんなところへ現金をそのまま隠しておいたジェーンも悪いのだが、、それを発見したのが同居している親友(?)のメリッサ、お金に困り仕事からも干されていたメリッサはその現金をちょいと拝借、、しかもこの現金は例の魔法瓶に隠されていたモノではないかと推察、その罪悪感からサディーに近づき友達付き合いをしているのは、、と妙にこの辺りはアタマの回転が良い。

とまあこれで残りはあと15分程度、、別に劇的なクライマックスが待っている訳でもなくサディーがこよなく好きな街(でも行ったことはない)、パリへ二人で向かう決心をする、。

老婆と若い女性の不思議な関係を描いたものでなかなか見ごたえがあった。ちょっと最後のシーンだけが理解出来なかったのだが、、まあ勝手に解釈しておこう。

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