”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”幸せをつかむ歌”(15年)

イメージ 1原題は”Ricki And The Flash"(15年)、邦題が”幸せをつかむ歌”と来た。さて最後に幸せをつかんだんだろうか??ちょっと疑問だ。

主演のロック歌手にメリル・ストリープ、、ド派手の衣装にギトギトなメイク、更にはあっちこっちにタトゥーとかなり凝っている。こんな役柄は恐らく初めてかも知れない。

そして娘役のジュリーにはメイミー・ガマー、、実生活でも本当の娘である。そして監督がジョナサン・デミ、”羊たちの沈黙”と来たら見ない訳にはいかないだろう。

リッキー役のメリル・ストリープは主人公のロック歌手として撮影でも実際に歌っていたらしいがこうなるともう名女優の域を超えている感じだ。本職の歌手??と尋ねたくなる。共演の彼氏がリック・スプリングフィールドなので此方はホンモノの歌手、かなり引っ張られ感化された結果だとは思う。

リッキーはもう下り坂のロック歌手、ロスの街中のクラブでステージに立ってはいるが嘗ての栄光は見る影もない。夫だったケヴィン・クラインの元に幼い子供3人を置いて我がロック歌手道を行く、、とばかりに飛び出し、離婚、それももう20年以上が経過しているらしい。

その元夫から久しぶりの電話、”長女のジュリーの結婚生活が破綻、落ち込みが激しく俺の手には負えない、、会いに来てやってくれないか”と依頼が、、もう破産状態で昼はスーパーのレジ打ちに頼っているリッキーだったがやはり娘が気になって飛行機で元夫が住んでいる豪邸へ辿り着く。

ジュリーは折角ママが訪ねて来ても”ワタシが小さい時に放り出して行ったのはママじゃない?”と全く取り合わない、更に二人いる長男、次男、、、長男は結婚を前提に付き合っているガールフレンドがいて次男は”オレはゲイなんだ、、”と同棲しているボーイフレンドの事を語りだす始末、、。

まあこんな展開になっちまってどうやって収拾するんだ、、そんな時に今度は実家へ帰っていた元夫の後妻さんの登場、彼女は彼女で幼い子供3人を立派に育てあげやっと結婚したジュリーの新婚生活が破綻して面白くない。それに幾らダンナが呼んだとはゆえ自分の不在時にのこのこ出て来たリッキーには腹が立つ。

チョイとメリル・ストリープのメイクがどぎついし、服装も保守的層が多い街並みでは完全に浮いている。それに何処へ言っても内輪喧嘩、段々に話し声が大きくなるし周りからは大ひんしゅく。こんな役柄も珍しいのだが裕福そうだがどことなく頼りない元夫、ピート(ケヴィン・クライン)とのコンビは絶妙だ。

後半はさてどう料理するのか、、と見ていると長男の結婚式が大きな山場になって来た。ロスへ帰って又、しがないステージでロックバンドと共演していたある日、息子から結婚式への招待状が届く。相変わらず無一文のリッキーは散々悩むのだがグレッグ(リック・スプリングフィールド)やメンバーに助けられカンパで旅費を捻出して貰う。そしてグレッグも連れ立って結婚式会場へ、、これがクライマックス。

結婚式を背景にクライマックスを持ってくる手法は結構ある。ダスティン・ホフマンエマ・トンプソンが共演した映画、”新しい人生のはじめかた”とほぼ同じ展開に、、今回のはオヤジじゃなくて母親が喋るのだが、、そして最後にリッキーは”私にはこれしかありませんでした。この道で生き残る為に子供たちを放り出してしまったんです、、”と来て、舞台にはバンドのメンバーが勢揃い。そして豪快、かつ派手にロックコンサートと相成るのでありました、、。

最後にホロリとさせる、、そして結婚式参加者一同が腰を抜かしつつ、、全員が踊りだしてもう”ボリウッド映画”状態、っでジ・エンド。

こりゃダレか有名なロック歌手の実話か??と思っていたのだがどうもそうではないような、誰かモデルはいるんだろうが兎に角メリル・ストリープにはもう口あんぐり、、凄い女優さんだわ。日本の災害を思い今日は映画も自重しようと思っていたのだが、書いちまった。

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