”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

女優の抗争

原題は”Feud:Betty & Joan"で即ちベティ・デイビスジョーン・クロフォードの”女優魂”のぶつかり合い、確執、葛藤、独占欲、、を描いたドラマ・シリーズなんだがこりゃ凄まじい映画に仕上がっている。まさに”女優同士の抗争”と言えば良いのか。配役されているのはスーザン・サランドンジェシカ・ラング、、お二人共チョイと当時のお二人より年長なんだが、、。

1906年生まれのジョーン・クロフォード、08年のベティ・デイビス、この映画の背景になっている時代は62年なのでお二人が56~58歳の頃、幾ら娯楽は映画館の時代でも制作会社は二人をメインとして抜擢する勇気はなかった。

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ドラマはこの二人が”何がジェーンに起こったか?”の主役に選出されたところから始まる。監督はロバート・アルドリッチ、、プロデューサーは当時の大物、ジャック・ワーナーである。




映画とは;

プロデューサーは制作会社の最高責任者として飽くまでも利益の追求、出資者に満足して貰い自身の立場を確固たるものにしたい。その為には別のスタジオから観客を呼べそうな俳優を引っこ抜いて来るのは朝飯前と言う立場。

監督はと言うとそりゃ映画が成功してくれなきゃ元も子もないのだがやはり地位名声の信者、しかしプロデューサーとは違い職人肌だ。俳優同士がぶつかり合いその演技力の全てを撮影中に出し切って欲しい、その為なら中傷、誹謗、マスコミへのリークと何でもやる決意だ。

そして女優さんたち、、、若くてこれから将来が見込める場合は別にして行く先が見えてきた峠を越した女優にとっては何とか一日でも長くこのハリウッドの街に留まっていたい。その為には相手を蹴落とすのは日常茶飯事、マスコミにちやほやされる事を利用して言いたい放題、ヤリ放題である。監督を丸め込むには手段を選ばず、自分より若くて有望な共演陣は蹴落としてしまう、これ常識の毎日になっている。

そんな三者の思惑ががっちり組み合わさったドラマだ。この女優陣に関しては一番若くて映画界の頂点にいた頃はこの”何がジェーンに起こったか?”の撮影当時より20~30年前の時代、その頃、リアルタイムでスクリーンに魅入ってたファンはもう数少ないと推察される。

63年が背景として当時は昼間っからアルコール、タバコは一時も手放さない、、そんな風潮だったし自分の為ならやっぱりそこまでやるかぁ~、、の連続である。恐らく実際にはそんな貞操観念も持ち合わせず結婚、離婚、、結婚離婚はごく当たり前だったのを想像するのは容易い。それが現在もちっとも変わってないとしたらこりゃもう凄い世界である。

ドラマの方は一気に1、2話と見てしまったのだがさて女優魂の確執は何処まで行くのか、、実際に起きた事から推察すると、、、この映画はかなり成功した。そしてアカデミー賞でも複数ノミネートされ特にこんだけ争った二人だがベティ・デイビスだけが主演女優賞にノミネートされた。そんな背景が次の3~8にドラマ化されて行くのだろう、、。

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