”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”コンドル”(75年)

久し振りに見た”コンドル”、、原題は”Three Days Of The Condor"と言ってこの”コンドル”は主演のターナーロバート・レッドフォード)の暗号名だ。邦題が”コンドル”だけだったとは40年以上が経過して始めて知ったかも?

イメージ 1ジェームス・グラディの書いた原作は”コンドルの六日間”で映画より”三日間”少ない、、まあ三日間に集約して作られたんだと思うが”コンドル”だけの邦題じゃ何の事やら判らない。せめて”暗号名はコンドル”とかにしてくれないと当時は”コンドルは飛んで行く”もんじゃないかと思われていたし、、。

ジャンルとしては好きなスパイ絡みのサスペンス仕立て、監督はシドニー・ポラックで女優はフェイ・ダナウェイ。ニューヨークのCIA支局、と言うか分署が急襲され職員全員が何者かに惨殺されてしまう。たまたま昼食を買いに出てたターナーだけが助かると言うプロローグで一気に乗り出してしまう。

しかしこのターナーは普段は世界中で出版されている出版物を読んでヘンな思想に染まったヤツがいないかを検証しているCIAの末端の職員、拳銃の取り扱い許可さえ受けていない”素人”である。その彼がいきなりCIAの闇に放り込まれ追っ手から逃げ、真相へ迫ると言う内容だ。

キャサリンフェイ・ダナウェイ)はたまたま山へスキーに出掛ける積もりで寄った店で追っ手から逃げてきたターナーに遭遇、拳銃を突きつけられてその後行動を共にするのだがこの映画の前年には”チャイナタウン”そして”タワーリング・インフェルノ”と綺麗だった時期でこの映画でもその魅力は変わることはなかった。

イメージ 2こっちが三日間に集約された方の映画化版、プロットも良いし配役も非常に良いのだ。CIAの上司にクリフ・ロバートソンそして謎の殺し屋に扮しているのがマックス・ヴォン・シドーで実に不気味な雰囲気。この時代なのでコンピューターも実にちゃっちいし、携帯電話もない、、連絡に使われるのは街角の公衆電話。

拳銃だけはこの時代も今もちっとも変わってないのがちょっと不思議だった。途中からこりゃCIAのボスが一枚絡んでいるな、、と思わせ実際その通りになるのだがもうひと捻りあったら評価はもっと高くなったんだろうと、、と思わせる。

”コンドル”が上空40mで旋回、、うん、それじゃとんびかな?振り向く事なく飛んで行ってしまった気分の映画、折角野球から離れて見たのに野球同様、何となく欲求不満に落ちてしまった、、。