”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”メッセージ”(16年)

映画館で見たのはもう半年くらい前だったと思うがFOXで無料配信になったのでではもう一回、、と録画して見ることに。原題は”Arrival"、、邦題は”メッセージ”、?こんな場合こそそのまま”アライバル”でも良さそうな気がするんだが、、。

主演はエイミー・アダムスで監督はドゥニ・ヴィルヌーヴだ。”ブレードランナー2049”や”ボーダーライン”と今や引っ張りダコのカナダ人である。実はこの映画には元ネタになっている原作がある。テッド・チャンという中国系アメリカ人が書いた”あなたの人生の物語”と言う短編小説で脚本家のエリック・ハイセラーが手を加え映画化に漕ぎ着けた。アメリカではオスカーにもノミネートされたしイギリスでも作品賞を始め9部門にノミネートされ評論家諸氏からの評価はすこぶる高いのだ。

映画館で見た時もジョディ・フォスターの”コンタクト”と比較してしまい頭の中には同系列のSFとして一人の女性の人生を語る、と言う勝手な解釈が残っている。今回見ても同じだった、、でも重大な点、それこそ映画の根幹がひっくり返るような勘違いをしていたのだ、。

それは劇中、ルイーズ(A・アダムス)が時折フラッシュバックで遭遇する悲劇、どうやら自分の娘を病気で亡くした様子なんだがてっきりそれは”過去の思い出”だとばかり思っていたのだ。ところがそれは”過去”じゃなくてこれから起きる”将来”の事だったのだ。そして相手の、、娘のパパはイアン(ジェレミー・レナー)なのだ。

イメージ 1う~ん、、、参ったな。全然違う解釈をしてたって事になるぞ。この半年と言うものアレはてっきり昔の思い出でパパとはその後別れて今回の”アライバル”事件で元夫と遭遇したんじゃなかったんだ、。

そう言えば最後にあの中国軍の将軍殿に進言した彼の奥さんの最後の言葉、、それに”アライバル”して来たエイリアン達がルイーズに”墨絵”を使って”メッセージ”を伝えていた理由が判った、。しかしまあ随分と中国軍に気を使ったと言うか配慮した作りだったなぁ~、、。

あっ、そうか原作を書いたのが中国系の作家だった。恐らく制作費も本国から大量に流れ込んでいるんだろう、。そんな制作背景まで判ってしまって何となく複雑な心境だ、、半年前に戻って最初に見た時の印象だけにしておけば良かったかも??

今回見終わってからその原作となっている”Story Of Your Life"ってのをちょっとかじってみた、なる程、こっちを先に読んでればちゃんと理解出来たじゃないか。しかし複雑なエイリアンとの交信方法があったもんだ、、。それにフェルマーの原理だとかセマグラムとかの詳細を読んだら余計混乱しちまった。