”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”モーガンプロトタイプ L-9”(16年)

不思議な映画を見てしまった、、原題は”Morgan"、邦題は”モーガンプロトタイプ Lー9”だ。何せ監督がリドリー・スコットの息子で現在父ちゃんに着いて修行中の若きルーク・スコットだ(うん、リドリー父ちゃんも”スター・ウォーズ”の影響で息子にルーク何て命名したのか?)、ならばちょっと見ておかないと、そんな気持ちだった。

主演はルーニー・マーラのおねいちゃんでケイト・マーラ、残念ながら日本ではいきなりDVDスルーで劇場公開はなかったようだ。

映画はいきなり人里離れた森林地区へベンツが分け入り走って行く、運転するのはリー(K・マーラ)、車内で携帯電話からかナレーションが如く指示が流れる。どうやら都会にある本社機能から特命を帯びて危機管理の担当官、リーが研究所へ送られていくようだ。その短い指示でどうやらこの会社では人間のプロトタイプ開発に成功したらしい、。研究チームが一丸となりこの遠隔地で共同生活をしながらチェン博士(ミッシェル・ヨー)を所長にして働いているようだ、。

そのプロトタイプは”モーガン”と呼ばれる”女性”で誕生から僅か5年の歳月だがもう20歳くらいに見えるし身体能力だってずば抜けたものがあるようだ。まあ早い話、試験管ベイビーのもっと複雑/進化されたモノで本社では研究を進め、将来はこのハイブリッドな研究開発を”人間型の兵器開発”に繋げたいようだ。

そのモーガンがインタビュー中に女性職員を襲い大怪我を負わしてしまったのでこのリーが送り込まれたのだが、、。此処までは順調で見ている側もさてそのモデルはどんな表情なのか能力はどんななのか?父ちゃんは”ブレード・ランナー”で”レプリカント”に掛かりっきりなので息子はもうちょっと小規模計画で”ヒューマン・プロトタイプ”か?上手く出来ているじゃないか、、と思っていた。

イメージ 1そのモーガン、チェン博士の事はママと認識しており担当のエイミー博士だけは唯一の”友人”として信頼している。

しかしここからちょっとホラー風と言えば良いのかゾンビー仕立てと言えば良いのか、、研究所で一緒だった仲間を次々殺して行くのだ、、最も催眠銃で撃たれてもうこの計画はダメだから抹殺するようにとの命令を聞かなかったエイミー博士がいかんのだが、、。結局そのまま研究は中止にすりゃ無事に終わったのだがそうなるとリーの出番もないし映画も僅か30分で終わってしまう、、。

そして身内であっただろう”生みの親”の研究所職員を殺してエイミーと外の世界へ逃げようとする。そりゃ困るじゃないか、何せ凶暴なだけで社会一般的な事は一切理解出来てないし何処かへ行く宛もある訳じゃない、。そしてモーガンを連れ戻す為に森に入るリーと壮絶な、戦いになるのです。この場面を見て、、ありゃ双方スッゲー強いじゃん、、それこそ”ブレードランナー”のレプリカント真っ青の戦いぶり、これは想定外だった。って事はリー自身が何世代か前のプロトタイプかぁ~、、?となるのです。

此処はもう”ブレラン”のレプリカント同士の戦い、強いモーガンに一歩も引かずリーも強いのなんの、、それに射撃の腕も半端じゃないし全く躊躇せずにぶっ放すのだ、そのモーガンとの修羅場で最後に倒れ込んだところが運悪く横たわっていた大木、そして潅木の枝が脇腹を貫通してしまい身動きも出来ず磔の刑に、流石にもうダメじゃん、、と絶体絶命、。そんな森林での終盤の戦い場面は凄まじい、、双方そんなに強そうなご面相じゃないのが想定外で思わず乗り出してしまうのだ。

まあ映画館へは見に行かないしだろうし背景が判ってなきゃ絶対に見ない類の映画なんだが気が付いたら最後までしっかり見てた、、まあ”金返せ~”、、と言っても無料だったし、、そんな映画でした。