”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

ジュディ・デンチ:樹木へ馳せる情熱 (原題訳)

原題は”Judi Dench: My Passion For Trees"(17年)と言って昨年イギリスのBBCで制作されたドキュメンタリーである。

オーストラリアの半官半民の放送局がその版権を取得したとかで一昨日放映されたのをしっかり録画しておいた。

いや~、、実に心が洗われると言うか救われるドキュメンタリーで彼女の人となり、自然環境に対する気持ちが良く捉えられている。


季節の変わり目をしっかり捉えているので恐らく制作には一年以上が経過しているだろう。その寒い冬から春を経てイギリスでも一番過ごしやすい夏、更に秋へと季節が移り変わり広大な敷地にある樹木の変化をかなり正確に興味深く映像化している。

別に彼女の人となりを知っていた訳じゃないのだが生まれはイギリスの北ヨークシャーで母親はアイルランドからの移民、父親はドーセットのお医者さんだったらしい。それも34年生まれなのでワタシとて大分差を感じる、、幼少の頃からドラマ、それも舞台や声優業を目指し勉強に励んでいたそうだ。今回、樹木を紹介する広大な敷地は実際には彼女の”裏庭”とかでその広さは何と6エーカー、、、って事は7300坪(24000㎡)もあるそうな、。場所はサリー州でロンドンにも近く映画にも良く登場する街である。東京近郊に置き換えるならば昔の面影が残る奥多摩地方って感じだろうか?

イメージ 1ドキュメンタリーでは樹木に造詣の深い専門家諸氏が登場して来ては一酸化炭素を除去するのに森林はどれだけ大切で有効か、イギリスに於いても樹齢数百年は当たり前、、季節に変わる樹木の役割等など、、が語られジュディ・デンチの並々ならぬ興味と樹木へ馳せる情熱が熱く語られていく、、これはもうそこいらの映画を完全に超えているんじゃなかろうか??

ジュディの芸歴はそりゃ長い。60年代初めからその活躍の場はイギリスのテレビ界が中心で元より”シェイクスピア俳優”とは言われていたのだが実際に史劇でレイディ・マクベスを演じたのは79年になってからだった。

それを前後して、シェイクスピア劇は既に30回以上も演じているそうな、、007シリーズでピアース・ブロスナンジェームス・ボンドを演じたのが”ゴールデンアイ”、95年だった。同時に007の初女性上司”M”役に抜擢されて彼女の舞台は一気に全世界へ、、それからもう24年が経過しているって事にもびっくりしちまう、。

その”M"役に抜擢された時は既に還暦を過ぎていたし遅咲きの感はあるが昨年の”オリエント急行”以降も出演作が目白押しにやって来る。現在は”Red Joan"と言って実在したJoan Stanleyのスパイ映画を撮っている、、30年代に活動したイギリス、ロシアの二重スパイものでこれはちょっと期待しているのだが、、。

樹木のドキュメンタリーが最後はやっぱりスパイに落ち着いている、、前世はオレはスパイだったのか??イヤ時代から行けば”隠密”かぁ?恐らくコケて塀を越えられずに転落死でもしたんだろうな、、(´;ω;`)。