”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”シェイプ・オブ・ウォーター”(17年)

ちょっと前にこの今年のオスカー受賞作を見終わってパソコンに前にいる。さてどうしよう、、何から書けば良いのか??書く前に皆さんのブログへお邪魔して映画ファンの皆さんがどんな感想を持たれたのか再度検証している、、。

やはり監督のギレルモ・デル・トロ、彼の”パンズ・ラビリンス”から行かないとダメだろう、、でも同じ監督が”パシフィック・リム”も撮っているし、、これはもうジジイには理解不能なんである。

このオスカー作品、個人的にはジャンル分けするとデビット・フィンチャーの”ベンジャミン・バトン数奇な人生”に分類されるのだが、、時代設定は62年で背景に出て来るテレビ番組や音楽、それに最新のキャデラック等はずばりストライクゾーン、それにイライザ(サリー・ホーキンズ)や同僚のゼルダオクタヴィア・スペンサー)が実に巧い、その延長から行くとストリックランドを演じたマイケル・シャノンはこりゃもう助演男優賞にノミネートされたっておかしくないだろう?でも現実にはシャイルズを演じたリチャード・ジェンキンズがノミネートされているのだ、ちょっとこの辺りが腑に落ちないのだ。

イメージ 1これが主演のサリーとデル・トロ監督、サリー・ホーキンズはそりゃもうかなりのめり込んだ役柄だったし手話そして体当たりで確かな演技力を見せてくれた。


素晴らしい映画ではあるのだがキーボードで指が舞わない、、と言えばお判り頂けるだろうか?先の”ベンジャミン”にせよこんなファンタジーは嫌いじゃないしむしろ好ましいと普段から思っている。でも見終わって”あああ~”これがストライクだよ~、ではないのだ、、比較出来る映画を見回すと”グレイテスト・ショーマン”か、、あの時は見終わってから何時までも興奮が覚めなかった、そんな大きな違いがあるのかも知れない。

書きながらどうも脳裏の裏の方がむず痒い、、ちょっと検索しながらその理由はと見回したら54年に公開された”大アマゾンの半魚人”と言う映画に行き着いた。これは記憶の彼方にあるので間違いなく見ているのだ、、そしてその半魚人にこの映画がダブるのだ。ジャンルとしては”モンスター映画”のはしりで完全にワルモノ化した半魚人が人類に復讐するって感じの映画じゃなかっただろうか?でも劇中、美女がいてかなり親密な関係だった。って事は歴代の”キング・コング”映画と同じ設定なのか?

ブログで皆さんが書かれているように音楽、これは文句なしに素晴らしい、主題歌として使われている”You'll Never Know"の余韻は一夜明けても残っているし最後のエンドロールもこの曲と共に最後までエンジョイしてしまった。

最後の最後までオスカー戦線ではこれと”三枚看板”が競ったらしいが僅差で此方が授賞したとか、、ハリウッドの重鎮も”ブロックバスター=観客大動員=高収益”の方程式じゃないこんな作品を評価するようになった事は嬉しい限りだ。