本当に初代のボンド・ガールが亡くなった。ユーニス・ゲイソンと言うイギリス人女優さんで生まれたのは28年、、昨日90歳の生涯を終えた。
役柄はシルビア・トレンチ(イアン・フレミングの書いた原作には出て来ない)で最初にジェームズ・ボンドに例の決め台詞”Bond, James Bond"と言わせる場面、映画は一作目の”ドクター・ノオ”(62年)である。
この場面はロンドンのカジノシーン、
James Bond: I admire your courage, Miss...?
Sylvia Trench: Trench. Sylvia Trench. I admire your luck, Mr...?
James Bond: Bond. James Bond.
でボンドがバカラ賭博で連続して勝ちを収めシルビアに”貴男の運にはたまげるわね”と言わせているのだ。そして次の”ロシアより愛を込めて”(63年)、一気にボンドのガールフレンドとして親密なところを見せる。
昼下がりの午後、川べりで二人ピクニックと洒落こんでいたのがマニーペニーに呼び出され(もうこの頃に自動車電話が登場)有意義な時間を切り上げてMのもとへ出頭すべくシルビアを振り切る場面である。映画は二作目、、どうも当初はこのユーニスが007シリーズの常連さんとして出る事になっていたようだが結局マニーペニー役はロイス・マックスウェルへ行ってしまい残念ながら彼女の出番もこれっきりになってしまった。
ボンド・ガールとしては最初がウルシュラ・アンドレス、次がダニエラ・ビアンキと彼女は全然目立った役柄ではなかったのだがこのジイさんにはどうしても初代のボンド・ガールとして今も鮮明に記憶に残っている。当年90歳の大往生、、かも知れない。お悔やみを申し上げます。
これ程に”恰好良い”登場場面があるでしょうか??この場面だけで映画の虜になりました、、。この場面を撮るだけに終日どころか数日費やしたとか、それに最初はボンドの顔が判らず単にバカラ勝負の勝者であったものを劇的なボンドの登場シーンへ、、もう堪りません、、これが映画です。