”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”ボーン・コレクター”(99年)

ジャンルからいくとこの映画はこよなく好きだ。何と言っても原作が素晴らしい、それにそのプロットが予想外で殺しの手口も半端じゃない、それに典型的などんでん返しって訳じゃないが最後まで真犯人は判らない。動機はもう身勝手な逆恨みこれに極まれりだが作者はジェフリー・ディーバーで97年に書かれた長編小説、リンカーン・ライムと言う天才的な”科捜研の男”である。しかしまあ健常者じゃないので犯罪現場での活躍振りは見られないがその分、頭脳明晰ベッドの上から真犯人追及に終始する、そんなクライムミステリーだ。
 
出版されるやアメリカではいきなりベストセラー入り、日本語翻訳版は文庫本上下二冊で12年には東西ミステリーランキングで100冊中22位にランキングした。発売されて直ぐに読みこりゃ映画化は近いぞ、、と思った途端に99年に映画化された。恐らくベストセラー入りした時点でプロデューサーの目に留まり映画化権の交渉になったんではないだろうか?
 
監督に抜擢されたオーストラリア人のフィリップ・ノイスが主演に決まっていたデンゼル・ワシントンにアンジェリーナのデモテープを見せ”この女優を共演させたいと提案”、その演技力にビックリしたらしい、。尤もデンゼルの役柄は下半身不随で立ち上がる事はおろか両手足も使えない寝たままの演技を強いられているのだが。
 
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してそのアンジェリーナ・ジョリー、24歳の若さで世界デビューに繋がった。確かにこの頃はふくよかで魅力満点。少女時代は図柄は100%違うが”タトゥーだらけの女”であのリスベットそっくりの大変なリアルライフを過ごしていたらしい。
 
 
リンカーン・ライム(D・ワシントン)は全米でも有数の犯罪捜査官で著作も多く出していたが今は4年前の事故で寝たきりになっていた。ある日、ニューヨークの新米パトロール警官のアメリア(A・ジョリー)は男の惨殺死体を発見、証拠を残す手際のよさをライムにかわれ、自分の手足になるよう担当部署へ依頼する。
 
犯罪現場に残っていたのは奇妙な骨と紙片。それを分析するため、ライムの部屋が科学捜査班の対策本部となる。現場の証拠を元に次の犯罪を予測したライムだが、ときすでに遅く第二の犯罪が行なわれる。犯人は、ライムたちに挑戦しているようだった。無線でドナヒーに指示を送り、二人三脚で事件に挑むライム。捜査線上に浮かんだのは1900年代初頭の出版社のロゴマーク。事件はいよいよ混迷の度を深めるが、ライムは屈せず事件の解決に乗り出すのだった、、。
 
原作はこの後にリンカーン・ライムシリーズとして13冊書かれている、、のだが何故か映画化されたのはこれっきり、、これは実に不思議な出来事だ。無論、この二人が主演を演じる筈はないのだが何でシリーズ映画化されなかったのか?まあワタシは最初の7作まではちゃんと読んでいるのだが途中からちょっとアキが、、或いは原作者が途方もない映画化権を要求して来たのか??それはあり得るぞ、。