”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”ティアーズ・オブ・ザ・サン”(03年)

折角のアクション映画なんだがこれはヒドイ邦題だよ~、、そりゃ直訳して”太陽の涙”ってのも観客動員には繋がりそうもないがもうちょっと汗かいて考えてくれないかな?兎に角、”オブ”とか”ザ”はそのままカタカナにして使わないで欲しい、。

先日大阪の地下鉄”堺筋線”を”Sakai Muscle Line”と訳していたらしいが”筋”を筋肉と自動変換する方がまだ許せる。このタイトルは自動翻訳ならそのまま”太陽の涙”なんだから人間が考えたうえで全部そのままカタカナにするより断然意味が通る気がする。

まあその映画だが恐らくこの時代が国名を実名で表記出来た最後かも知れない。近年では特に悪人が徘徊している国名はそのまま出す訳には行かず架空の国名や都市名、それに場所さえも特定出来ない作風になっている。この映画では堂々と紛争の続くナイジェリアを逃れてお隣のカメルーンまで逃避行をすると実名表示なのだ。





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映画館でも見ているのだがこの映画で主演の米軍シールズの大尉を演じたブルース・ウィリスは初期の”ダイハード”以来の格好よさじゃなかろうか?それにモニカ・ベルーチだって決してキレイな役柄じゃなく汚れ役に徹していたが魅力ある女医さんだった。それに何と言っても監督のアントワーン・フークワが実に手際良くアメリカン絶賛、、に徹していた。

内戦続きのナイジェリア、反政府のクーデターが起こり現地で医療活動に従事するリーナ(モニカ・ベルーチ)というアメリカ人女性医師の救出任務を引き受けることになったウォーターズ(B・ウィリス)は特殊部隊の仲間7人で現地へ飛ぶ。

ジャングルの教会内に医療施設があり其処へはちゃんとたどり着いたウォーターズ達はリーナを説得するが彼女は断固として患者を置いて脱出することを拒む。任務完遂が最優先のウォーターズは、「村の患者もヘリで脱出させる」と嘘をついて強引にリーナをヘリとの合流地点へ連れ出す。ところが反乱軍の追手が置き去りにされた20数名の難民を襲撃し虐殺してしまう、、。

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引き返したヘリから降りたったチームとリーナは看護が必要な重傷者をヘリに乗せ元気な難民たちと共に徒歩で国境、カメルーンを目指す事になるのだ、。

そして追いつ追われつの逃避行が、、この反乱軍の指揮官が実に残虐で憎たらしいヤツ、でもジャングルで敵を欺いても隠れても敵が迫って来るのだ、。そんなで果たして国境を越えられるのは誰か、と最後の最後まで手に汗握る展開に、、


ウィキによると、、;

この映画の批評の中には、「反乱軍を悪者に描き、キリスト教、米軍称賛映画だ」という主張がある。でも一映画ファンから言わせれば”ナンでそれじゃ行けないのか?”と逆に問いかけたい。そんな斜めに論評を下したら映画なんか制作出来ないだろうし本だって書けまい。

まあトランプ大統領に肩入れする積りは毛頭ないのだが監督がいみじくもその論評に答えた、、”「この映画は反戦でも戦争賛美映画でもなく、この映画を見てアフリカで起きている現実を知ってほしい」”それだけで良いじゃないか?

でもやっぱり邦題が酷いぜ、、”灼熱の逃避行”とか”決死の脱出部隊”とかならもっと興味も沸くし見たくもなるのだが、、そんな考えはなかったのか??