”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”陽動作戦”(62年)

こんな邦題は他にも使われていたような気がしたのだが調べたら62年に原題"Merrill’s Marauders"を邦題とした時だけだった。Merrillと言うのは主人公の部隊長の名前でMarauderと言うのはまさに略奪者とか侵攻者とか言う単語である。

その”陽動作戦”とは、、

イメージ 3史実に基づいた過酷なジャングル戦、44年のビルマ戦線が舞台、帝国軍陣地の奥深い密林に、メリルの“略奪一家”と呼ばれる第5307編成部隊が目的地に向かって歩を進めていた。3000人の兵士は心身ともに疲労しきっていた。

部隊長フランク・メリル准将(ジェフ・チャンドラー)は長身で頑強な根っからの職業軍人だった。彼は軍医のジョージ・ネメリー将佐(アンドリュー・デュガン)の警告も無視して行軍を続けさせた。しかしこれは上官からの命令で職業軍人としては一切その命令には逆らえないと言う実情があったのだ。本隊の側面には、リー・ストック中尉(タイ・ハーディン)率いるチャウハウンド(ウィル・ハッチンス)、ブルズアイ(ピーター・ブラウン)、コロウィック(C・エイキンス)等の小隊が先兵隊として先行行軍していたのだ。

彼らは激闘の末、日本軍陣地を奪取したがメリルはなおも目的地への前進を命じ陽動作戦を展開した。作戦は成功したが、兵士たちの疲労は激しかった。さらにミッチナの日本軍と対戦する英軍の応援に、メリルは心臓麻痺の恐れのある体を押して出発した。夜の山道で敵襲を受け、ついにメリルは倒れてしまった。彼の気力だけで支えられていた部隊は力を失ってしまう、、。by movie walker

と言う日本軍と対戦する戦争もの、こんな場合は見ている側はちょっと辛いものが
ある。そりゃ主演はアメリカ軍の准将なんだがやられちまうのは我らが日本軍、、でも幸いに日本人、日本語だとちゃんと判別出来る場面は極端に少なかった。

イメージ 1実はこの映画で主演を演じたジェフ・チャンドラーと言う人は47年頃から61年まで(この映画が最後の主演)数多くの戦争映画で等身大のヒーローを演じている。映画の制作現場では戦後僅か数年からこんな映画を作っているのでかなり原作も脚本家も史実に近い(そりゃ記憶だってかなり正確さ)逸話を反映させる事が出来たであろう、、ひょっとして軍服とか軍備品はホンモノじゃなかったのか?

そんな彼の主演映画が妙に記憶に残っているのだ。その一作は”全艦発進せよ!”と言う映画で制作されたのは56年である。

これをオヤジに連れられて東京は日比谷、スカラ座と言う映画館でリアルタイムで見たのは小学校の頃だった。字幕を読み切れなくて(漢字は飛ばしてた)なかなか理解出来なかったのだが、、戦艦の艦長だったジェフ・チャンドラーが太平洋戦線の真っただ中、ゼロ戦の攻撃にさらされ艦は大破、そして艦長も重傷を負ってしまう、。

イメージ 2それでも部下には一切そんなそぶりを見せずに軍港へ帰港する。

船室の窓辺にその港が見えた時に静かに息を引き取る場面が目に焼き付いている。そんな責任感一杯の映画だったが今回見た”陽動作戦”は戦場が陸に置き代わっているが全く同じ設定で実に責任感の強い准将振りを見せてくれたのだ、、。