”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”仁義”(70年)

邦題は日本の任侠ものみたいだが100%フランス映画で主演は珍しくひげ面のアラン・ドロンだ。原題は”Le Cercle Rouge”なので”赤い輪っか”それじゃフィルムノワールらしくないしジャン=ピエール・メルヴィル監督から叱られそうだ。

実はDVDをfpdさんから頂いているのだが何せ肝心の”青い線式再生機”がないので見たくても見れない、、そしたらタイミング良くNHKがBSで放映してくれた。思えばこの時代、アラン・ドロンは人気絶頂だったがその多くの作品では悪党を演じている、それに最後も決して救われる役柄ではないのだ。個人的にはドロン・大好き作品ベスト・スリーにも入る”地下室のメロディー”でも殺される訳じゃないが直ぐにでも収監されるであろう、、と言うエンディングだった。

この”仁義”でも出だしは刑務所内、それが品行方正、模範囚だったようで5年のムショ生活をチョイと繰り上げて早めに出所する寸前だ。刑務所長がやって来て出たらちょっと仕事をやってくれないか、、と看守の目を盗んで独房へ来る。何の罪で入っていたのかその”仕事”とは何なのかこの時点では判らない、。

イメージ 1同時進行の形である囚人が刑事の護衛付きで列車に乗りパリへ護送されていく、、どうやら乗り込んだ駅はマルセイユ近郊らしい、。そして刑事がちょっと寝入った隙をついて安全ピンを使い手錠を外して列車の窓をけ破って逃走するのだ、。

そんな逃走中の容疑者、出所したばかりの前科者がひょんな事で出会い”さらば友よ”じゃなくて”こんにちわ友よ”みたいな展開になって行く。この辺りの雰囲気はメルヴィル監督は同じドロンを主演に孤独な殺し屋を演じさせた67年の”サムライ”を彷彿とさせる。

映画は更にイヴ・モンタンが元刑事で射撃の名手役で登場、佳境へ入って行く、、。それはやはり宝石強盗だった、先の刑務所所長の義弟だったかがこの宝石店の防犯システム導入に関与していたようでセキュリティの詳細を知っていたようだ。そしてドロンを刑務所へ送り込んだ犯罪の首謀者(ギャングの親分)と追う側の刑事が三つ四つ巴になって後半戦へ突入して行く、、果たして8回の裏はどうなるのか?そして無事にクローザーが9回の裏を締めくくれるのか??逆転サヨナラホームランは出るのか?

もう朝っぱらからヤンキースの試合が終わると今度は西海岸へ飛んでマリナーズの試合、、それが終わると日本のナイターでジャイアンツ戦と日本ハム戦を交互に見ているので頭の中はすっかり週刊ベースボールになっている。


イメージ 2どうもウィキによると公開当時はフランスでは大ヒットしたらしいが日本では20分もカットされアラン・ドロンイヴ・モンタン共演だっちゅうのに残念ながらたいしてヒットはしなかったらしい、。