”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

ハーヴィー、これが最後だぜ

”Last Chance Harvey”、これが原題だが邦題は”新しい人生のはじめかた”、、これって以前に同じような感覚の邦題を見たような、、そうだ”The Bucket List”最高の人生の見つけ方だったっけ。さては担当者、柳の下のどじょうを狙ったな、、。確かにシニアのラブストーリーとでも言えるのだがこのタイトルはお粗末だ。
 
劇場公開時に行くつもりでいたのだがあっけなく終了してしまいそのまま、やっと有線で放映され見れた。主演はこのお二人、ダスティン・ホフマンエマ・トンプソン
 
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映画は最初二人の置かれた状況を丁寧に説明してくれる、、ダスティン=ハーヴィーはニューヨークでCF制作の音響担当者、何やら仕事にも行き詰っているような、、。エマ=ケイトはロンドンで一人住まい、空港で乗降客から各種アンケートを取る統計局勤務、、しかし小うるさい母親が近所に住んでいてことある事に携帯電話をかけて来る、、そんな主役の二人だが見ている方は何時どうやってこの二人が出会うのか気になって来る、、。
 
ハーヴィーは一人娘の結婚式でロンドンへ週末を利用して行く事に、ご本人はとんぼ返りで帰って来るつもりらしいが上司からは”もっとゆっくりして来いよ、、別に帰って来なくても良いんだぜ、、”どうもこれってクビを宣言されているような雰囲気。そして機内、このヘンからこのハーヴィーの性格と言うか周りの空気を読めない、読まない自己中が表面化、ああこんな性格だから離婚に追い込まれたんじゃないだろうかと思わせる。そしてロンドンへ、しかし最初のケイトとの出会いとタクシーでの行き違いはあっけなく済んでしまい何も進展しない。
 
そんなハーヴィーだがやはり一人娘が気になる、、ホテルにチェックインしたものの聞いてみると両家族全員が滞在すると思っていたのがどうも自分ひとり、疎外感を味わう。元妻とダンナ以下全員は何処か別荘に滞在しているような、、そこで式前夜の夕食会にレストランへ掛けつけるがここでもどうも”空気”が読めない、娘だけはあくまで優しい、、オレは果たして大丈夫だろうか、、、とこの辺は妙に自身の事が重なって来た、、。
 
結局早目に退散、娘には”明日の式、どうしても急ぎの仕事でNYへ帰るので出れない”と心にもないウソをつく、、その侘しい気持ちでホテルに引き上げる、、。翌日タクシーで空港へ、ところが渋滞で遅れ、飛行機にも乗れない。飛行機会社のカウンターでごねるがどうにもならず空港内のバーで自棄酒。そこにいたのがケイト、一人昼食時にワインを飲みながら読書している彼女に”今日のオレ以上に最悪な一日を送っているヤツはいない”と話しかけここからやっと”ラブストーリー”が進展する、、。
 
ロンドンロケも良いし街並みが懐かしい、タクシーもあのまんま、、ダスティン・ホフマンの実年齢とエマ・トンプソンは大分離れているが(親子に近いかも、、)邦画ではどうやってもこんな展開にはならないだろうな、と思いつつすっかりハマってしまった。これは劇場で見ても良かったな、、。