原題はそのまま”The Intern"、それを邦題では”マイ”と所有格を付けて”ワタシの研修生”としたのはなかなかやるじゃないか?この邦題をそのまま逆輸出して”My Intern"にしてもインパクトがあって良いのだがどうでしょう、、女性監督のナンシー・メイヤーズさん?
06年にキャメロン・ディアズVSジュード・ロー、、&ケイト・ウィンスレットVSジャック・ブラックでこれもそのまま”The Holiday”(原題は”ホリデイ”)を撮っている。その前にはジャック・ニコルソンとダイアン・キートンのシニアカップルを描く”恋愛適齢期”(03年)なんて映画もあった。
奥さんを亡くし一人気ままにリタリア生活するベンおじいちゃん、、毎日自由で時間もあるので旅行だって行き放題、、でも何かが足りない。それは規則正しく張りのある毎日を過ごす為の”仕事”が欠けていると気付き街で見かけた”シニア・インターン制度募集中”の広告へ応募してしまう。
Youtubeへ自己紹介、そして自身の信念やら応募のきっかけ、自分の売り込みを撮ってアップロードする事から始まるのだがこれは面白い、現実にこんな事になっているんだろうかと思わず膝を乗り出してしまう。そしてやり取りは全部”電子メール”だ。採用通知から仕事の内容、、毎日の指示もメールを開ける事から始まる。
確かにこりゃ効率が良い、インタビューだって”自撮り録画”でアップされたものを見ればそれがどんな人間なのかその言葉や喋る内容からもその人となりを知ることが出来るし短い時間で主義主張まで判ると言うことだ、、説得力のない言動はそこでもうテープを停止するだけだし、、機械相手の味気ない手法ではあるのだが、。
そんな経緯で晴れて採用されたベンおじいちゃん、、早速会社へ出向く。ちゃんとスーツ姿でネクタイってのは誰もいない、しかも若い会社の若い社員達から見れば完全に浮いた存在、、でも彼の誠実でユーモアある話しぶりには説得力もあり何時かみんなが彼を頼りにしていく、、と言うお話。いつしかジュールス社長の個人的な事にも関与する事になり、彼女に取っても居なくては困る存在、夫との事や、会社存続の為の商談にもアドバイスを受けるようになる有様。一方のベンはこの会社へ出入りしているフィオーナ(レネ・ルッソ)とすっかり打ち解けてシニアの青春をエンジョイして行くという物語でした。
このポスターに”Experience"とあるように”経験は失くならない”、これがひとつのテーマになっていて幾ら時代は進みやれメールだネット販売だ、、会議は携帯とスカイプで、、と言う時代になっても”経験がモノを言うのさ”って事が判りシニアの知恵袋は捨てたもんじゃないのですよ、、と監督に言われているようだった。
主演のロバート・デニーロ、60年代後半からずっと映画界へ、、時系列では74年の”ゴッドファーザーII"で若きドン・コルレオーネを演じているのだが76年の”タクシー・ドライバー”の印象がより強い。80年には”レイジング・ブル”でオスカー、主演男優賞に輝き映画界を代表する屈指の俳優さんへ登りつめて行った。最近はチョイ役が多かったのだがこれでは主演に返り咲き16年以降も大活躍、70はとっくに過ぎているのだが老いて益々お盛ん、この映画を地で行くシニア俳優さんだ。
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