”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

”パターソン”(16年)

現在日本国内では劇場公開中の映画”パターソン”、そりゃ原題が”Paterson"なので邦題はそのままカタカナってのは充分理解出来るしそれっきゃないのも判る、、でももうチョイと捻れないのか?詩人ロン・パジェットへのオマージュでもあるので”詩を”活用すればこんな場合クリーンヒットな邦題になったんじゃないのかな?

映画の背景はニュージャージー州(ニューヨークからハドソン河を挟んだ反対側)にあるパターソンと言うちっこい街、でバスのドライバーを演じるパターソンが主役だ。演じる本人がアダム・ドライバー、、もうナニが何だか?

お話は月曜に始まって月曜に終わる、、市のバスを運転するドライバー=パターソンの一週間を追った映画と言うか、、かなりノンフィクション&ドキュメンタリータッチと言えば良いのかそんな映画になっている。そしてもう一人、イヤ、一匹アカデミー賞的演技を披露してくれる”マーヴィン”が忘れられない。ちゃんとネリーと言う芸名までついているフレンチ・ブルドッグである。

イメージ 1コヤツ、、実に可愛い、、もうすっかりおっさんはやられちまった、。そりゃ他の主役陣には申し訳ないのだがこのユーモラスなお面相(ごめんよ)それに演技には劇中二度ばかり大笑いさせて貰った、泣かさせる訳じゃないしセリフも殆んどないのだが、。

映画は昨年のカンヌ映画祭、オフィシャル・コンペに上映されたのだが残念ながらオーストラリアではシドニーの映画祭で限定公開されたただけでそのまま、、劇場公開もされずだった。

それが日本で劇場公開になりご覧になった何時もブログでお世話になっている”atts1964の映像雑記”やpu-koさん”アリスのさすらい映画館”が書かれている記事でその映画の存在を知った訳です。皆さんの記事を読んで”うん、これは見たいな~”と思い早速FOXさんへお願いしてみたら何とその日に放映してくれるとか、、慌てて録画して見終わったところです。



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詳細には触れませんがと言うか彼らの日常を追うだけでそんなに書く事はない、、映画はごく普通の若い夫婦の物語、裕福ではないにせよ真面目で勤勉で暇があればノートにその日のことを書き残し詩を作る事が大好きな、、と言うか唯一の趣味であるパターソンの一週間の生活ぶりです。

淡々と山なし谷なしの平坦な作風だが思わず見ている方から”ガンバレっ”と応援したくなるような、、そんなドラマに仕上がっている。

最後に日本から永瀬正敏が”友情出演”みたいな感じで出てくる。パターソンが散歩の途中、立ち寄った鉄橋の見える素晴らしい場所に佇んでいると”日本から来たんです、、”とベンチの隣に座る観光客役、。その彼がパターソンに素晴らしい贈り物を残して映画は”The End"、、なかなかに味わいのあるラストシーンでした、。