”オールド・シネマ・パラダイス”、、時々新作も

長年”映画と愛猫とオーストラリア”だったが札幌へ軟着陸し愛猫も亡くしこの新タイトルで心機一転だ。

スティーブン・セガールの”沈黙”シリーズ

88年に”刑事ニコ”でデビューしたスティーブン・セガール、既にアラサー真っ只中だったので遅咲きと言うべきか?その後、B級アクション映画で素晴らしい立ち回りを演じ遂に92年に”沈黙の戦艦”(原題は”Under Siege"、直訳すると”戒厳令下”)何故何処でどうなったんだか”戦艦が沈黙”すると言う邦題になってしまった、、。

この映画は予想外の大ヒット、そして艦長専属のコック長だったケイシー・ライバックに扮したスティーブン・セガールは一躍アクションヒーローへ登り詰めた。プロデューサーだってそんなヒット作は放っては置けない。続編として原題は”Under Siege2/Dark Territory”でケイシー・ライバックの再登場、邦題は無理やり”暴走特急”と付けちまった。ナンでこれを”沈黙特急”としなかったのかその真意は判らないのだがその後ケイシー・ライバック役じゃないスティーブン・セガールの映画にも”沈黙”が付きタイトル先行でシリーズ化されている。そんないい加減な命名方法のせいか内訳は03年以降に制作されたテレビ映画にそのまま”沈黙”を付けて大量にB級映画としてDVD化をしているのだ。

イメージ 1恐らくご本人が演技と殺陣指導だけにしときゃ良いのに制作にもああだこうだと口を出すようになった結果ではないのかと思うのだが折角のスーパーヒーロー逸材がそれらB級作品では十把一絡げになってしまった。これは実に残念な結果でもう還暦もとっくに過ぎているしケイシー・ライバックのような切れ切れの術はもう望むべくもないのだ。

戦艦が沈黙しちゃうストーリーは、、;

核兵器搭載のハイテク戦艦USSミズーリ武装テロリスト集団に乗っ取られた。なんとか敵の目から逃れた料理人ライバック。彼はかつて精鋭の兵士として活躍していた男だった。ライバックは単身、武装テロ集団に命がけの戦いを挑んでいく……。

そう言われればテロ集団に乗っ取られた戦艦はすっかり沈黙してしまうのだが、、と言う100%”ダイ・ハード”のシチュエーションで此方はニューヨークの酔いどれ刑事とは違い生粋の元シールズ、特殊部隊の司令官だ。なので素手の戦いはジョン・マクレーンとは勝負にならない程で実に強いのだ。テロのオヤブンをトミー・リー・ジョーンズおじさんが演じているがこの頃は若かった、、ワタシのイメージとしては”宇宙人”なんだが同時代にはかなり多くの作品に出ていたしあのゴツイ顔はやっぱり悪役が似合っている。

イメージ 2これは”沈黙~ ”の翌年、”逃亡者”(93年)でサミエル・ジェラードを演じた時のスチール。アカデミー、ゴールデン・グローブの両賞で助演男優賞をダブル受賞した。肝心の逃げて逃げて隠れていたドクター・キンブルのハリソン・フォードはオスカーの主演でノミネートされたんだがダメだった。

このトミー・リー・ジョーンズのジェラード役はその後スピンオフとして彼が主役に抜擢されUSマーシャルを演じた”追跡者”(98年)が公開され好評を博したっけ、。06年頃から元来の日本好きが講じてテレビコマーシャルに登場するようになり現在も出演中らしい。

映画、”ロスト・イン・トランスレーション”(03年)でビル・マーレイが東京に滞在してウィスキーのコマーシャルに出る場面があるのだがあれを地で行っているんだろう、、。