”ボンジュール、アン”では典型的なフランス人、ジャックがアンにあの手この手で迫って行くがこっちはイギリス紳士を演じるラッセル・クロウ。そしてこの映画、”A Good Year"はかなりお気に入りだ。以前にも記事にしているがもう5年も前の事なので映画じゃないがそろそろ記事をリメイクしても良いだろう(´▽`)。
実はこの劇中使われる”ウェディング・サンバ”と言う名曲、49年に書かれエドムンド・ロスが大ヒットさせたもので誰しも耳に懐かしく思い出す曲だ。
それが挿入歌としてマックス(ラッセル・クロウ)が叔父のフランスにある邸宅を相続し処分する為に滞在中、お隣に住むおばちゃんが掃除中にこの曲に合わせ腰を振って踊る場面、、ずっと長いこと探していたのだがやっと何処かのファンがYoutubeにアップしてくれた。
監督はとても当時はこんな映画を撮るようには思えなかったリドリー・スコット、そしてラッセル・クロウのお相手はマリオン・コティヤールそれに叔父さん役でアルバート・フィニー、それにオージーですっかり人気が出ちゃったアビー・コーニッシュさらには好きなアーチー・パンジャビと周りの配役だって個性的で素晴らしいのだ。
ストーリーは非常に単純、ロンドンで凄腕トレーダーとして活躍するマックス(R・クロウ)がある日、唯一叔父さんの遺産相続人として弁護士から通知を受け取る。その資産とはフランスはブロヴァンス地方にあるワイン農場とそのお屋敷だ。マックスはトレーダーとして成功しているしそんなお屋敷やらワイン生産には全く興味がない。そこで現地へ飛び担当の弁護士に売却を依頼する事にする。
此処まではスノビッシュなマックス君の本領発揮、彼の秘書役を演じるジェンマ(A・パンジャビ)との掛け合いが絶妙だ。ちょっと鼻にかかった巻き舌、インド風訛りを操るジェンマ、マックスを駄々っ子扱いし”ママの言うことを聞くのよ”って雰囲気が実に楽しいのだ。マックスも事務所を出ると彼女に頼りっきりでレンタカーのナビから流れるフランス語にイライラが募る一方、訳も判らず車を飛ばして対向車線をやって来たファニー(M・コティヤール)とあわや接触事故、、でも周りが見えてないマックスは何も気付かない、。
やっとの思いでワイン農場兼お屋敷に到着、お隣に住みずっと管理人をやっている夫婦に歓待を受ける。実はこのマックス君、幼少の頃はこのお屋敷で過ごす機会が多く、プールで出会った少女や終日テニスをしたり叔父さん(アルバート・フィニー)からワインの講釈を聞かされたりテイスティングまでそれに小切手のサインまで代筆させられたりと思い出が一杯詰まっているのだ。
ロンドンでは超スノビッシュと言っても良い性格だがこのゆったり時間が流れるフランスの田舎町にいると心が穏やかになっていく気がする。お隣の管理人夫婦に言われたのが理由ではないが何となく手放すのが惜しくなっているマックス、そんな時に若い女性、クリスティ(A・コーニッシュ)がバックパックを背負ってやって来る。彼女は叔父、ヘンリーの非嫡出子だと名乗るのだが、、そして屋敷へ来る途中遭遇した自転車に乗ったファニーは25年前にこの屋敷で夏を過ごした時に遭遇した少女だって事が判り彼らを中心にお話がどんどん進んで行くのです、、。
まあ最後はこれっきゃないだろう、、、と言う終わり方、見ている方までほんわかと清々しいストーリーで本当に監督はリドリー・スコットかい?と読み直す始末でした。